脳血管性認知症の特徴。独特なあの症状と進行を遅らせる方法
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脳血管性認知症の特徴。独特なあの症状と進行を遅らせる方法

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

脳血管性認知症の特徴

脳血管性認知症って他の認知症と何が違うの?
なんて疑問に思っていませんか?

三大認知症とも言われている脳血管性認知症ですが
実は、他の認知症とは違って発症する原因が明確になっている認知症なのです。

予防することができて、患ってしまった場合でも進行を遅らせることができる
そんな脳血管性認知症の特徴や原因についてまとめています。

 

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脳血管性認知症ってどんな認知症なの?

脳血管性認知症とは、脳血管の障害によって引き起こされる認知症のことをいいます。

脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血など、脳の血管が詰まったり出血したりすることで起こる病気によって
脳細胞が死滅することでなってしまうのが「脳血管性認知症」です。

数ある認知症の方の4分の1の人が脳血管性認知症であると言われていて
アルツハイマー型認知症に比べて男の人が発症する割合が高く女性の2倍いると報告されています。

脳血管性認知症は、比較的急激に発症し、まだら状の症状を示し階段状に進行するのが特徴の認知症です。

 

脳血管性認知症になる原因

脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血などの脳の血管障害が原因で発症します。

脳梗塞や脳出血などの発作が起こることで脳に流れる血液の流れが悪くなって血管が詰まったり、
梗塞巣が増えたり大きくなる事で徐々に脳の機能が低下することで認知症や運動障害が引き起こります。

おおもとを辿れば生活習慣病が原因といってもいい認知症です。
そもそもの脳梗塞や脳出血などの血管障害は生活習慣病によって引き起こされますからね。

たとえば、

・高血圧である
・糖尿病である
・動脈硬化である
・心房細動がある
・コレステロールが高い
・たばこを吸う
・脳卒中を起こしたことがある

などの疾患は、将来的に脳血管障害を引きおこすリスクが高いので、脳血管性認知症になるリスクも高くなると言えるわけです。

脳血管性認知症は、基本的に脳梗塞などの大きな発作のあとから症状が出るのが一般的ですが
気づかないうちに小さな梗塞を起こしていて(無症候性脳梗塞といいます)自覚症状がないまま認知症の症状が現れることもあります。

 

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脳血管性認知症の症状は?

脳血管性認知症は脳の血管が詰まった部位や破れた部位や程度が人によって違うので人それぞれ症状に違いがあります。

脳に障害を受けた部分と受けていない部分があるので、
できることと出来ないことが比較的はっきり分かれているのも脳血管性認知症の特徴になります。

認知症という呼び名がついているだけに、
もの忘れなどの記憶障害、時間や場所がわからなくなる見当識障害、
計画を立ててこなせなくなる実行機能障害などの症状はもちろんあらわれてくるのですが
脳血管性認知症特有の症状もみられます。

認知症の症状である物忘れは、脳梗塞や脳出血などの治療が一段落した頃から見られ始めます。
本人も周りの家族も次第に物忘れに気が付くのですが、脳血管性認知症のもの忘れに関しては波があるため
「認知症かも…?」と気づくのが遅れてしまうことが多くあります。

多少の物忘れがあっても障害を受けていない機能はそのままなので
普通のときは本当に普通で、出来ることは出来るままなので気づきにくいのです。

「認知症」としてではなく、「後遺症」として一時的なものであると
とらえてしまうのも気が付きにくい原因なのかもしれません。

脳血管性認知症では、もの忘れ以外にも以下のような症状が出現します。

 

・失行

運動機能に問題はないのに、日常動作ができなくなる症状です。
たとえば、ズボンをおろしたり衣類が上手く着れなくなったりボタンをとめられなくなることがあります。

 

・失認

目や耳に問題はないのに自分と物の位置関係が分からなくなったり、目の前のものが何の為のものか認識できなくなることがあります。
例えば、湯飲みをみても「飲むための道具」だと分からなくなって逆さまに持ち上げたり、ご飯を半分だけ残したり。

 

・失語

耳や発声に問題はないのに、話したり聞いたり書いたりするの事ができなくなります。
上手に話しているようで内容に意味が伴わなかったり、思ってる事を話そうとしても言葉にできないなどです。

他にも、脳血管性認知症は原因が原因であるだけに
半身マヒなどの運動障害を合併するリスクも高くなります。

脳のどの部位に障害が起こったかによって、運動機能にマヒが起こることもありますし
知覚麻痺がおこることもある、言語障害が起こることもあります。

ダメージを受けた部位によって認知症状以外の様々な症状が併発しやすく
ダメージを受ける部位も人によって異なる為、どのような症状が現れるかは本当に人それぞれです。

脳血管性認知症はその時の体調でできなかったことができるようになるなどの症状の変化もみられるため、
どんな症状が出たにしても、本人の気分が落ち込んだり、出来なくなったことで本人の意欲が低下したりして
涙もろくなるなどの感情失禁をきたすことも多くあります。

「できること、わかること」と「できないこと、わからないこと」の差が激しいため
抑うつや怒り、投げやりな態度になりやすいなど、精神的に病んでしまうことも少なくありません。

 

脳血管性認知症の進行は遅らせることができる

脳血管性認知症は、症状が一旦安定してしまえば
脳血管性障害が再発しない限りは、その後急激に悪化をすることがないのが特徴です。

スロープ状になだらかに進行していくアルツハイマー型認知症とは違って
脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血などを繰り返すことでガクンガクンと階段状に悪くなっていきます。

なので、脳血管障害の再発や、転倒などの事故を防ぐことが出来れば
急激な悪化を防ぎ進行をある程度送らせることができると言えます。

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