この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。
認知症の方にとって、日々の刺激は脳の活性化につながります。その中でもレクリエーションは、楽しみながら脳を刺激し、身体機能の維持やコミュニケーション促進に役立つ大切な時間です。しかし、現場では「すぐにできる」「ルールが簡単」「準備が少ない」レクを求める声が多くあります。
特に、介護職員の方は業務が多忙で、新しいレクリエーションを考える余裕がないこともあります。そこで今回は、認知症の方でも安心して楽しめる、簡単で効果的なレクリエーション7選を紹介します。どれも準備がほぼ不要で、今日からすぐに取り入れられるものばかりです。
「毎日のレクリエーションのアイデアに困っている」「認知症の方でも楽しく取り組めるアクティビティを探している」という方は、ぜひ参考にしてください。
2. すぐにできる簡単レクリエーション7選
① 風船バレー|座ったままで楽しめる協力型レク
**風船バレーは、認知症の方でも無理なく楽しめる簡単なレクリエーションです。**風船をみんなで打ち合うことで、手を動かす運動になるだけでなく、周囲とのコミュニケーションも活発になります。
やり方:
- 風船を用意し、円になって座る(車椅子でもOK)
- 風船を落とさないように、みんなで打ち合う
- 回数を数えたり、簡単なルールを加えるとより盛り上がる
風船は軽く、手や顔に当たっても痛くないので、安全性が高いのがポイントです。適度な運動効果もあり、腕や手の機能維持にもつながります。また、周囲と協力することで、笑顔が増え、認知症の方の社会性を刺激します。
② 新聞ちぎり競争|手指のリハビリにもなる簡単レク
新聞を破るだけのシンプルな遊びですが、指先を使うことで脳の活性化に役立ちます。また、どれだけ長く破れるか競うことで、集中力を高める効果も期待できます。
やり方:
- 一人1枚の新聞紙を配る
- 合図とともに、できるだけ細く長く破る
- 一番長くちぎれた人が勝ち
新聞を破る動作は、指先の運動になり、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。勝敗を決めなくても、「こんなに長く破れたね!」と声をかけるだけで、自己肯定感が高まります。
③ お手玉リレー|昔遊びを取り入れた楽しいレク
お手玉は昔ながらの遊びで、特に高齢者の方に馴染みがあります。リレー形式にすることで、自然と体を動かしながら、楽しむことができます。
やり方:
- チームを作り、横一列に並ぶ
- お手玉を順番に隣の人へ渡していく
- どのチームが早くゴールにたどり着くか競う
お手玉の感触は手に心地よく、昔を思い出すことで回想法の効果も期待できます。また、リレー形式にすることで、チームプレイの要素が加わり、協力する楽しさも感じられます。
④ 歌あてクイズ|音楽を使った認知症レクリエーション
音楽は認知症の方にとって、記憶を刺激しやすい要素の一つです。特に、昔のヒット曲や童謡を使ったクイズ形式のレクリエーションは、楽しみながら脳を活性化できます。
やり方:
- 昔のヒット曲を数秒だけ流す
- 参加者に曲名や歌手名を答えてもらう
- みんなで一緒に歌って楽しむ
懐かしい曲が流れることで、自然と笑顔が生まれたり、口ずさんだりする方が多いです。歌うことで口腔機能の維持にもつながり、健康面でもメリットがあります。
⑤ 〇×クイズ|簡単ルールで楽しく脳トレ
〇×クイズは、正解だと思う方へ移動するだけの簡単なレクリエーションです。
やり方:
- 「りんごは野菜である。〇か×か?」などの簡単なクイズを出す
- 〇だと思う人は右、×だと思う人は左へ移動する
- 正解発表をして、会話を楽しむ
このレクは、体を動かしながら脳を刺激できるため、特に認知症予防に効果的です。
⑥ お絵かき伝言ゲーム|笑いが生まれる創作レク
伝言ゲームの要領で、言葉の代わりに絵を使うレクリエーションです。
やり方:
- 一人目が「リンゴ」などのお題を描く
- 次の人がその絵を見て、同じように描く
- 最後の人が何の絵だったか当てる
うまく伝わらないことが笑いにつながり、リラックスした雰囲気を作れます。
⑦ もの当てゲーム|触覚を活かした脳トレ
手で触った感覚だけで物を当てるゲームです。
やり方:
- 箱の中にさまざまな物を入れる(スポンジ、ボール、スプーンなど)
- 参加者が手探りで中の物を当てる
- 何の物か答えてもらう
触覚を活かした刺激が脳を活性化し、認知症予防に役立ちます。
3. まとめ
認知症の方でも楽しめるレクリエーションは、**「簡単」「安全」「懐かしい」**がポイントです。今回紹介した7つのレクをぜひ試してみてください。
**「まずは風船バレーからやってみよう!」**など、小さく始めてみるのがおすすめです。笑顔あふれるレクリエーションを、ぜひ現場で活用してくださいね!