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介護士として新たに働く職場の候補が見つかって
施設見学に行くことになったんだけど、どういう部分を意識して見学をして
どういう事を聞いてくればいいの?
なんてお悩みではありませんか?
いざ就職して働きだしたはいいものの
想像していたところと違っていたり職場環境が悪かったりしたら長続きしません。
介護業界には超ブラックな施設も多くあるといいます。
間違ってもブラックな施設を選んでしまわないように
施設見学でしっかりと見抜いてきましょう。
ここでは、働きやすい職場環境であるかを見分けるための
施設見学でみるべきポイントや聞いておくべきことをまとめています。
施設見学でチェックしてくるべきポイント
できることなら、どんな環境でどんな風に仕事をしているのか
リアルタイムで介助をしているところ見学したいところですが
入浴や食事の時間などは現場が忙しくバタバタするので
見学の時間は現場が落ち着いている時間帯に指定されてしまうことが多いため
本来の現場の様子というのを見ることができません。
じゃぁ、意味がないじゃん!と思うかもしれませんが、
落ち着いている時間帯の見学であっても
ポイントを押さえておけば、どのような職場なのかを判断することは可能です。
入居者様の状態
落ち着いている時間帯のはお昼寝をしている利用者さんが多いですが
数名はちらほらと共有スペースで過ごしています。
その利用者さんをさりげなく観察するだけで
この職場のことが何となく見えてきます。
1人でボケーっとしている
車いすからずり落ちそうになっている
このような利用者さんがいれば気を付けなければいけないですね。
職員が気が付いていなかったり
分かっているけど無視をしているわけですから。
もしくは対応できる人手がいなくて
やむを得ずそのままの状態になってしまっている場合もありますね。
あなたが施設見学にくることは
現場の職員にも伝達されているはずなのでなおさらです。
外部の人がきたら現場は少なからず
良く見せようと取り繕ってビシっとするものです。
洋服はきれいか?ボタンはきちんと留められているか
髪の毛がボサボサになってないか、ひげが剃ってあるか
目ヤニがついていないかなどを見ておくといいでしょう。
スタッフの人数に余裕があって
指導が行き届いている施設は利用者さんの様子を見ればわかります。
職員の態度
もしこの施設で働くなら…と想像したとき
職員さんの人柄も大切になりますよね。
そればっかりは働いてみない事にはわからないかもしれませんが
当日会う職員の話し方や挨拶の仕方や表情なども意識してみておきましょう。
衛生管理状況
施設がきれいかどうかも大切です。
新築がよくて数十年前の古くてボロボロな施設はよくない
というわけではなく、清掃が行き届いているかどうかが大切です。
施設内の見学では共有スペースやお風呂やトイレ等も
見せてくれるので清掃が行き届いているかをチェックしておきましょう。
お風呂やトイレ、共有スペースや個室など
利用者さんの生活スペースだけでなく
玄関や下駄箱、職員の休憩スペースなども見るといいでしょう。
私が他の施設に行ったときにイヤだなぁと思うのは
玄関フロアの天井の照明に虫がたくさん入っていたり
天井の角に蜘蛛の巣がかかっていたりする施設です。
入居者様に対する職員の接し方
あなたに対する対応もそうですが
利用者さんにどのような声かけや対応をしているかも
さりげなくチェックしておくとよいですね。
どのような対応をしているかによって
施設のレベルや教育体制がなんとなくわかります。
人生の先輩である利用者さんに
上から目線な対応をしていたり、子供扱いをしているような施設には
あまり良い印象を持ちませんよね。
・職員の人数
介護業界全般が人手不足の今、
人員配置が整っていない状態で運営されている施設も多々あります。
入社しても万全な新人指導が行えず
よくわからないままの状態で独り立ちすることになってしまいます。
利用者3人に対し職員1人の配置、利用者2人に対し職員1名の配置と
ルールが決められているので、見学のときには
職員が何人いたかも確認しておきましょう。
施設の設備
施設によってお風呂の設備やトイレの設備の状況が違っています。
介助に負担がかからないような最新の機械を使っているところもあれば
昔からの設備を使っているところもあります。
身体の不自由の利用者さんが入所している場合
それなりの設備が整っていないとあなたの身体への負担が大きくなってしまうので
手すりの位置や設備の確認もしておくといいでしょう。
施設見学で聞いておきたい質問
自分の目で見るだけではわからない部分は
担当者に質問して確認しておきましょう。
平均介護度
見学にいったときにフロアにいる利用者さんがすべてではありません。
利用者さんの現在の人数や平均介護度について確認しておきましょう。
介護度が高い人が多ければ、
介助量が多く肉体労働が多くなるかもしれません。
介護度が低い人が多ければ、肉体労働よりも
レクの企画運営の仕事が多くなるかもしれません。
また、利用者数が少なく空室があるようなら仕事面では楽かもしれませんが
売上が低くなるため、賞与が低い場合があります。
1か月のシフト状況
だいたい夜勤は何回くらいあるのか、休憩はどれだけあるのか、
休日は何日あるのかなどを確認しておきましょう。
求人票に記載されている内容と
現場の実際は若干違うこともあるので注意が必要です。
教育体制の充実度
もし、ここで働くことになった場合、
どれくらいの期間、教育してもらうことができるのかも聞いておきましょう。
介護業界は全体的に人で不足なため
経験者の場合は入社しても手厚い指導をうけることができない場合が多いです。
1か月間教育係がついてくれる場合もあれば
日勤2回、夜勤2回指導しますというところもあります。
施設の種別や規模、利用者さんの人数や業務の内容などによって
必要な期間は違うと思いますが安心して働くために確認しておきましょう。
また、今後の介護技術の研修やステップアップのための
研修制度などが整っているのかも聞いてみるといいでしょう。
職員の平均年齢や勤続年数を聞いてみよう
これから一緒に働くかもしれない仲間についてもさりげなく聞いてみましょう。
スタッフの平均年齢や勤続年数なども
いい施設かどうか見分けるポイントのひとつです。
3年未満のスタッフが多いところは
スタッフの入れ替わりが激しいイメージがあります。
逆に5年前後のスタッフが多いところは
職員が働きやすい環境のイメージがあります。
スタッフの年齢については近い年代の人がいると
話も合い楽しく働けるかなと思いますが若手ばかりなのも問題ありますよね。
勤続年数5年前後の中堅職が比較的多く
職員の年齢層が広い施設であればいい施設である判断の目安になります。
施設見学に行くときの服装は?
介護業界の施設見学に行くときの服装には特に決まりはありませんが
動きやすくて清潔感のある服装が好ましいです。
施設見学なので、他の職員はもちろん利用者さんにも
合うことになるので派手な服装や威圧感のある服装は避けるのが無難。
女性であればオフィスカジュアルを意識してブラウスにスカートかスラックス
男性であればシャツにスラックスなんかが印象がいいのではないでしょうか。
人の印象は最初の数秒できまってしまいますので
あなたが施設見学で施設をチェックするように
施設側もあなたをチェックしているということを忘れないようにしましょう。
清潔感があってきちんとした印象があれば
この人はしっかりと仕事をしてくれそうだというイメージを持ってもらうことができます。
単なる見学だからといって気を抜いた格好で行くと
印象が悪くなるのは言うまでもありませんよね。
施設見学のポイントのまとめ
自分にあった職場を選ぶためには施設見学は外せません。
入社したけど思っていた職場と違った…と後悔しないように
事前に確認すべきことはきちんと確認しておきましょう。
ただ、施設側も見学にくる人がいるとなると身構えるため
普段より良く見せようとしてくるものです。
とはいっても普段のクセは無意識に出るものなので
担当者やスタッフの言動や行動から感じ取れるよう意識して見て回りましょう。