認知症の昼夜逆転を改善する簡単な7つの方法とは
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認知症の昼夜逆転を改善する簡単な7つの方法とは

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

認知症の昼夜逆転
利用者さんで昼と夜の生活が真逆になってる人がいて
夜勤中に元気になって歩きまわるから仕事が進まなくて大変…

転倒のリスクもあるし、他の人を起こしに行ったりするし
ベットに誘導してもまたすぐに出てきちゃって…

夜は人手が少ないから1人の利用者さんに
つきっきりになることができないから精神的にイライラしちゃう…

なんてお悩みではありませんか?

昼夜逆転している利用者さんは日中はほとんど居眠りをしているので
手がかからなくて楽だと思われがちですが夜になると元気になって
夜勤者からすると大変なんですよね。

下手すると朝までずっと眠ってくれなくてもうクタクタ…
なんて経験、あなたもあるのではないでしょうか。

ここでは、認知症の利用者さんの昼夜逆転の原因と
昼夜逆転を改善させて規則正しい生活リズムを送ってもらう方法をまとめています。

 

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昼夜逆転の原因は?

年をとると睡眠が浅くなって若いころのように
ぐっすり長時間眠ることができなくなります。

夜間何度も目が覚めたり早起きになるという話は
あなたも聞いたことがありますよね。

「おじいちゃんは早起き」とかそういう話。

認知症になるとより睡眠障害が起こりやすくなり
不眠や昼夜逆転の症状が出やすくなってしまうのです。

昼夜逆転になってしまう理由は認知症のよる脳の機能の低下など
いろんな理由が絡みあって起こるため、

なぜそうなるのか日々のケアや利用者さんの様子から原因を探って
環境を整えることで改善することができます。

 

体内時計の機能の低下

ひとの身体には覚醒と睡眠のリズムをつくる「体内時計」と呼ばれる力があります。

お腹がグーっとなったらお昼の12時ごろかな?とか
眠たくなってきたから夜の22時ごろかな?とか
あなたもなんとなく身体の感覚で今なんじなのかわかることってありますよね?

「昼間に活動して夜は眠る」という生活のリズムを整えているのが体内時計で
体内時計を操っているのが「脳」になります。

認知症の人は脳の機能が低下することで認知症となり
脳の機能が低下していることで体内時計も効かなくなることで

結果、寝付けなかったり目が覚めたりして昼夜逆転に繋がってしまうのです。

 

日中の活動量の低下

昼間に何もしないでダラダラ過ごしていたり
部屋で横になって居眠りばかりして日中の活動量が減ってしまうとよる眠れなくなります。

身体が疲れていないことで夜眠れないだけでなく
活動することで起こる体温の変化や、自然光を浴びることをしないため
体内時計の調整ができなくなってしまいます。

見当識障害

今どこにいて、今が何時なのかわからなくなり見当識障害も
夜の睡眠を妨げる原因になります。

夜の目が覚めた時に、ここがどこなのか今何時なのかわからないので
不安になって眠れなくなったり、ウロウロと歩き回ったり。

また、時間の見当がつかないので昼なのか夜なのかわからず
夜中に急に食事の用意を始めることもあります。

本人にとっては食事の準備の時間なので
ベットに誘導されても気になって眠れるはずもありません。

夜間せん妄

夜は、日中の水分不足や疲れから身体だけでなく脳も疲れを感じているため
「夜間せん妄」の症状が現れやすくなります。

ちょっとした事で興奮したり幻覚が見えるようになったりして
ゆっくりと睡眠できる状態でなくなることもあります。

痛みや不快感がある

認知症の人は自分の状況を理解したり人に伝えることがうまくできません。

腰が痛くて辛いとか、便秘でお腹が張って辛い…など
具合が悪いことを職員に伝えることができず、結果眠ることができず動き回ってしまう場合があります。

楽だからと日中眠っているのを放置している

利用者さんが日中動かずにじっと座っていることは
職員にとっては助かることだと思います。

手のかかる利用者さんが居眠りをしていたら
仕事が立て込んでいて忙しいときには、

気持ちよさそうに眠っているから…を言い訳に
ずっと眠ったまま起こさずに放ったらかしにしてたりしませんか?

何もせずに昼間にずっと眠っていれば
誰だって夜は眠れなくなりますよね。

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昼夜逆転の改善方法

睡眠リズムを観察する

まずは、今の睡眠の状況の観察をしましょう。

いつどれくらい眠っているのか、ぐっすり眠っているのか
日中の様子やお部屋の様子など簡単でいいのでしばらく記録をしてみます。

記録をしておくとで、生活を振り返ると
睡眠の妨げになっている活動や行動を発見できることがあります。

たとえばお昼寝を長時間していたとか
便秘4日目だとか、寝る前に気持ちが高ぶるようなテレビを見ていたなどの
情報を得ることができますよね。

眠りやすい環境をととのえる

夜になるとお部屋の環境を睡眠仕様にととのえてあげましょう。

寝るときのお部屋が明るすぎたり暗すぎたりしないか、
空調は適切か、騒音になるものはないかなど気持ちよく安心できるようにととのえましょう。

身体の状態を整える

夜寝る前には、トイレに行くように声をかけるようにしましょう。

「さっきいったから」と言われても座れば排尿があるかもしれませんし
夜中に尿意で目覚めてしまうのは本人にとってもよくありませんよね。

高齢になると腎機能の低下で夜間のトイレの回数が増えますし
失禁が心配で何度も起きてこられる方もいます。

少しでも不安を消せるようにトイレに行ってからベットに向かいましょう。

また、腰痛のある方などは湿布の交換をした痛みを和らげ
少しでも気持ちよく眠れるような工夫をしてみましょう。

昼間の活動量を増やす

日中に活動をすることは体内時計の調整に役立ちます。

難しいことをする必要はなく
散歩や簡単な体操をするだけで適度な疲労感を得ることができて
寝つきがよくなり夜の睡眠の質は向上します。

昼寝も30分ほどに控えておいて
極力昼間に起きている状態を作るようにしましょう。

日光をあびる

太陽のひかりを浴びることで体内時計が整うと言い割れています。

特に午前中に自然の日光をあびることで
意識が明瞭になりすっきり日中の眠気も吹き飛びます。

お散歩が難しい場合は
短時間でも日向ぼっこをしてもいいですし

外に出るのが難しい場合は
カーテンを開けて窓辺で光を浴びるだけでも違ってきますよ。

寝る前のリラックス状態をつくる

ぐっすり眠るためには、寝る前にリラックスした状態になることが大切です。

施設では人手の関係で難しいかもしれませんが
就寝前に足浴をして身体をあたためるとぐっすり眠るのに効果的です。

体温があがって下がっていくときに眠気を感じやすいと言われているので
入浴も寝る前にできると本当はいいんですけどね(施設では難しいですよね)

また、人と触れ合うことで安心感が増すので
ハンドクリームを使ってハンドマッサージなんかをしてしばらく会話をして過ごすのもおすすめです。

医師に相談する

高齢者は複数の薬を併用して飲んでいることが多いので
一度、一度薬剤師さんに飲み合わせや飲み方の相談をしてみるといいでしょう。

飲んでいる薬の中に、睡眠に悪影響のあるものがあるかもしれません。

すぐに薬に頼るのはよくないですが
なかなか改善しない場合は医師に睡眠導入剤を処方してもらうのもおすすめです。

その場合は、夜眠れないという情報だけでなく
どれくらいどのように眠れないのか、記録してある情報をきちんと伝えて
適切なお薬を処方してもらいましょう。

 

やってはいけない対応

・淡々と「寝てください」とだけ言って部屋につ入れていく
・何度誘導しても起きてくるからと、ベット柵などを使ってベットから出られないようにする
・夜に起きている人として、そのまま起きていてもらう

 

このような対応は、身体拘束や虐待になりえるため注意が必要です。

 

・夜寝られなかったからと昼間にずっと寝てもらう
・昼間の居眠りしているときに仕事の合間に「起きて」と起こして立ち去る

このような対応は職員都合のよくない対応になります。

 

寝ててくれたら楽だから…
起きててほしいけど忙しくて構ってられない…

という感じですよね。

これらの対応を行ったり、中途半端な関わりをすることで
余計にストレスとなり、よけいに症状が醜くなったり別の症状を生み出すことに繋がってしまいます。

 

まとめ

認知症の方の昼夜逆転の改善には介助する
私たちがどう本人と関わりどう接してくかが大切になります。

何が原因になっているかを見極めて
快適で安心できる環境を築いていく必要があります。

問題が起きてからではなく
問題が起きていないときにいかに質の高いケアができるかが重要であることを
忘れずに日々の介助を行っていきましょう。

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