認知症のおむつ外しやいじりを防ぐ介護の対策
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認知症のおむつ外しやいじりを防ぐ介護の対策

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

認知症のおむつ外し

夜ねているときに毎日のようにオムツいじりをしておむつが外れた状態で
排せつをしてしまい衣類やシーツを汚す利用者さんにお困りではありませんか?

ひどいときには一晩で3回も4回も
着替えやシーツ交換をしなきゃいけないときもありますよね…。

ズボンだけでなく背中までぐっちょりぬていることなんて日常茶飯事ですし
濡れたパットが床に落ちていたり、ベット柵に干してあったり…。

ラバーシーツにおさまっているならまだしも
掛布団やマットレスにまでしみ込んでしまっていた日には「ひぃぃぃぃ~」となるんですよね。

わたしたち職員もつらいけど
なにより利用者さん自身がきっと1番つらいですよね。

ここでは、利用者さんの夜間のおむついじりを防ぐ方法をまとめています。

 

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オムツいじりをする原因を見極めよう

オムツをさわってしまう利用者さんのおむついじりを防ぐために
「おむつを触れないようにする」という対策は対処法にすぎません。

一時的に効果があったとしても、利用者さんがやりたいことを阻止しているので
別のBPSDが現れて逆に大変になる可能性が高いので気を付けましょう。

「なぜおむつを触るのか」「なぜおむつを外すのか」の原因となる部分を探って
その原因を取り除くことが解決の近道になります。

 

排せつによる不快感で気持ち悪い

もし外されたオムツがぐちゃぐちゃに濡れているのであれば
おむつが濡れていて気持ち悪くてオムツをさわっている可能性があります。

夜にトイレに起きてこない利用者さんなのであれば
吸収量の高いおむつに変えると解消されることがあります。

容量の大きなパットを当てたり、夜間にパットの交換をすると(睡眠の妨げにならない程度の回数で)不快な思いをしなくても済みますね。

認知症の利用者さんは、排せつをして気持ちが悪いけどどうしたらいいかわからないことがほとんどです。自分で後始末をしようと思っても適切な方法がわからないのです。

「気持ちが悪いから外す」
ただそれだけなのかもしれません。

トイレ誘導ができる利用者さんであれば、
排せつのタイミングをチェックしてトイレ誘導を実施してみるのもおすすめです。

おむつのサイズや素材があっていない

利用者さんが履いているおむつのサイズが合っていない場合もあります。

あなたはどのようにオムツのサイズを選んでいますか?
履かせやすさから、腰回りやお尻まわりのサイズで選びがちなのではないでしょうか?

高齢者は足が細いので腰やお尻のサイズに合わせたオムツを選ぶと
太ももの付け根がブカブカなことがあります。

もしかすると、そこに違和感を感じているのかもしれません。

オムツのつけ方が雑

わたしたちも普段、下着がちゃんと履けていないと違和感がありますよね。

ちゃんと上まであげないと気持ち悪いし、お尻に食い込んでいるとイヤ。
はみケツしてたら少しひっぱって直しますよね?

女性の場合、生理用ナプキンを使用するので
パットの当て方の違和感も共感することができるのではないでしょうか?

オムツの履き方が雑だったり、
パットの当て方が雑で折れ曲がっていたらそりゃあ外したくもなります。

忙しいがゆえ、パパっと済ませがちな排泄介助ですが
少し意識して丁寧にするだけで違ってくるかもしれません。

皮膚トラブルがある

オムツを使用していると、通気性が悪くなるのでムレてかぶれてしまったり
ギャザーが肌と擦れてかぶれてしまうことがあります。

かゆみが発生したり、痛みがあったりして触れてしまうわけです。

肌が弱い人は特に皮膚トラブルを起こしやすいですし
高齢者は肌が乾燥していてバリア機能も低下しているので余計ですね。

失禁される利用者さんの場合はより皮膚トラブルのリスクは高くなります。
濡れたパットが長く肌を触れているこが肌のかゆみや痛みの原因になるので
サラサラな状態を維持できるような適切なパットを選びましょう。

すでに皮膚トラブルがあるのならトラブルに合わせたお薬でしっかりケアしてあげることが大切ですし、尿や便が付着しないようにワセリンなどで保護してあげるのも有効です。

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こんな排せつケアは基本NG!

利用者さんがやりたいことをやらせない事は身体拘束に該当することがあります。

施設によって身体拘束になる範囲の考え方が違うので
一概には言えませんが基本的に以下のケアはNGなところが多いです。

ミトンやつなぎで手をいれられないようにする

よく病院で使われている「ミトン」。
赤ちゃんが爪で顔をひっかかないようにつけてる指のないタイプの手袋と同じような感じです。

病院では点滴を抜かないようにつけられてることが多いですが
介護施設ではNGとされています。

おむついじりの対策をネットで検索すると
真っ先にミトンがヒットしますが買っちゃダメですー。

「おむつを触ってほしくないから手を自由に使えないようにする」
立派な身体拘束に該当しますよね。

もちろん自分で着脱できるのであれば問題ないですが
自分で脱げるのならミトンをつける意味がないですよね。

基本、高齢者用のものは特殊ホックや専用器具が使われていて
自分で着脱しにくくなっています。

つなぎは、上下がわかれた衣服ではないので
手をズボンの中に入れることができなくなるのでオムツいじりをなくすことができます。
ミトンと同様に自分で着脱できるかどうかで身体拘束となってしまうわけです。

・テープ止めオムツで固定する

わたしの友人が働く介護施設では、テープ式のオムツを前後反対につけて
利用者さんが簡単におむつを外せなくしているらしいです。

ちょっとそれはどうなの?っと思っちゃいますよね。
本来のつかい方ではない使い方をする時点で、介護する側の都合でしかないですよね。

まとめ

おむつはずしを防ぐための対策は、やり方によっては身体拘束になってしまいます。
まずは何が原因なのかを見極めてひとつずつクリアさせていきましょう。

おむつ外しは、今日考えて明日直る!
なんてことはなく解決までにはそれなりに時間がかかると思います。

「もれるものはもれる!そんなもんだ」と、
笑って片づけられるあなたに利用者さんも救われるのではないでしょうか?

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